この記事の要点
- 公正取引委員会の調査(2017年3月公表)で、葬儀業者との取引の29.9%で、優越的地位の濫用にあたりうる行為があったと納入業者が答えた。
- 多かったのは「商品・サービスの購入・利用の要請」「買いたたき」「金銭・物品の提供の要請」。
- 発注する葬儀社は、要請・減額・返品のルールを書面で決めておく。
問題になりうる行為の種類
取引の内容別に見ると
行為を受け入れた納入業者は、受け入れなかった業者より取引年数が長い傾向(平均18.7年と14.7年)があったとされています。長い付き合いの中で断りにくくなることがうかがえます。434取引のうち101取引は、下請法(当時)の適用対象になりうるとされました。
出典:公正取引委員会「葬儀の取引に関する実態調査報告書」(2017年3月22日公表)
公正取引委員会は、葬儀業者の事業者団体に自主的な取組を求め、葬儀業者向けの講習会も行うとしました。調査は2017年のもので、その後の法改正もあります。最新の考え方は公正取引委員会の公表資料で確かめてください。
発注側・受注側の注意
発注する葬儀社
- 返礼品・おせち・催しのチケットなどの購入を、取引先にお願いしない
- 協賛金・催しの手伝いの要請は、取引先の利益になる範囲で、合意を書面に
- 単価は、原材料・人件費の上がり方を踏まえて協議する
- キャンセル・返品・やり直しの条件と費用負担を、前もって決める
受注する関連業者
- 発注の内容・単価・支払日を、書面やメールで残す
- 発注内容以外の作業を頼まれたら、費用を含めて確かめる
- 困ったときは、公正取引委員会の相談窓口に相談できる
社内でそろえておくもの
- 取引先ごとの基本契約書(発注方法・単価の決め方・支払条件・返品の条件)
- 急な数量変更・キャンセルのときの費用負担のルール
- 取引先への協力依頼(催し・販売など)の社内承認の手順
- 担当者向けの、優越的地位の濫用・下請取引の研修
この記事は制度の概要です。個別の広告・契約・事案が法律に触れるかどうかは、弁護士等の専門家や所管の行政機関に確認してください。
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