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遺産分割がまとまらないときの相続税の申告(未分割)

遺産分割が終わらなくても、相続税の申告・納付は10か月以内。法定相続分で申告し、あとで分割が決まったら修正申告か更正の請求をします。

更新 2026.11.01

この記事の要点
  • 遺産分割がまとまっていなくても、相続税の申告・納付の期限(10か月以内)は延びません。
  • 未分割のまま申告するときは、法定相続分で分けたものとして計算します。
  • 未分割の申告では、配偶者の税額軽減と小規模宅地等の特例が使えません。
  • 申告期限から3年以内に分割できれば、特例を使い、税金を戻してもらえます(更正の請求。分割後4か月以内)。

未分割でも期限は延びない

相続税の申告・納税は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に行います。遺産が分けられていなくても、この期限は変わりません(国税庁No.4208)。

  1. 10か月以内未分割のまま申告・納税する各相続人が、民法の定める相続分(法定相続分、または遺言の割合)で財産を取得したものとして計算する。
  2. 分割が決まったら実際の分け方で計算し直す実際の分割で税額が増えるなら修正申告、減るなら更正の請求をする。

未分割で申告するときの注意

未分割のときにできないこと

  • 配偶者の税額軽減(1億6,000万円または法定相続分まで)が使えない
  • 小規模宅地等の特例が使えない

この2つは、分割が決まって初めて使えます。

未分割のときにもできること

  • 基礎控除や、生命保険金の非課税の適用
  • 税額は納める(延納の申請もできる)
  • あとで分割が決まったら、修正申告か更正の請求
注意配偶者の税額軽減などが使えない状態で申告すると、いったんは高い税額を納めることになります。納めた税金は、分割が決まってから取り戻します。納付の資金を考えておきましょう。

分割が決まったら:修正申告と更正の請求

実際の分割で計算した税額手続き期限
最初に申告した税額より多い修正申告特に定めなし(早めに)
最初に申告した税額より少ない更正の請求分割があったことを知った日の翌日から4か月以内

特例(配偶者の税額軽減・小規模宅地等の特例)を、修正申告や更正の請求のときに使えるのは、原則として申告期限から3年以内に分割があった場合に限られます。

3年以内に分けられそうにないとき

  • 申告書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添えて出します(相続税を減らす制度)。
  • 裁判や調停が続いているなど、やむを得ない事情があるときは、承認を受けて、期間が延びる場合があります。手続きと期限は、税務署か税理士に確認してください。

出典:国税庁タックスアンサーNo.4208「相続財産が分割されていないときの申告」(令和8年4月1日現在法令等。2026年11月1日確認)

分割がまとまらないときの進め方

  1. 相続人どうしで話し合う→ 遺産分割協議のすすめ方と協議書
  2. 家庭裁判所の調停を使う当事者だけで決まらないときは、遺産分割調停を申し立てる。
  3. 弁護士に相談する争いがあるときの交渉や代理は、弁護士の仕事です。

よくある質問

申告期限までに分割が終わりそうにありません。申告しなくてよいですか?
申告しなくてよいことにはなりません。未分割のままでも、期限までに申告と納税が必要です。
未分割のとき、納税するお金はどこから出しますか?
相続人が自分のお金で納めるか、預貯金の仮払い制度などを使います。納められないときは延納の申請もできます(相続税の申告・納付の準備と流れ)。
基礎控除以下で、申告が要らない場合も同じですか?
遺産の合計が基礎控除以下で、特例を使わなくても税がかからない場合は、申告は要りません。判断に迷うときは、税理士に確認してください。

次にやること

未分割の申告は、あとの手続きまで考えて進める必要があります。税理士に確認することをお勧めします。

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